ドライマウス(口腔乾燥症)とは

何らかの原因で唾液が出にくくなりお口の中が常に乾いた状態になっている事を言います。

ドライマウスの症状

・のどが渇いていつも水分が欲しくなる(ペットボトルをよく持ち歩くようになる)
・口の中がネバネバ、カラカラした状態になり不快感が出る。
・食事が口の中でうまくまとまらない。水分補給しないとうまく飲み込めない。
・夜中に口が渇いて目が覚める
・味がおかしい
・口臭が気になる
・口の端がいつも荒れている
・舌が痛い
・虫歯ができやすい。

そういえば、と思い当たられる方がおみえかもしれません。以上のような症状が2つ以上あるとドライマウスを疑ってもよいでしょう。しかし残念ながら自分はドライマウス?と思って歯科にみえる患者さんはまだまだ少ないです。大抵は虫歯や歯周病の治療にみえた時にお口の状態がちょっとおかしいなぁ?という事でお話してみて発見する事が多いです。歯をしっかり磨いているのに、定期検診にちゃんと通っているのに、虫歯や歯周病が進行してしまうという方はドライマウスかもしれません。唾液が少なくなるのでばい菌に対する抵抗力が弱くなり風邪をひきやすくなったり肺炎も発症しやすくなったりします。最初の検査は簡単、3分または15分間に出せる唾液量を測るだけです。次に問診に入り、その程度、原因などを探ります。

原因

ドライマウスの原因1.薬の副作用
睡眠剤、抗不安剤、抗うつ剤、抗アレルギー剤、風邪薬、花粉症薬などの長期服用
2.ストレス
緊張すると交感神経が興奮、唾液が出にくくなります。出てきてもサラサラしたのが出ずネバネバした唾液が多くなります。
3.筋力低下と老化
老化で唾液腺が小さくなり筋力も落ちて排出されにくくなります。
4.その他喫煙、放射線障害、シェーグレン症候群、糖尿病な
ど※シェーグレン症候群というのは唾液腺や涙腺の細胞が壊れる自己免疫疾患の一種です。ドライマウスだけでなく目も乾いてきます(ドライアイの出現)。

治療方法

1.原因となっているお薬を可能なら他のものと変更する
2.ストレスを減らせるように生活指導
3.対症療法として、よく噛む、唾液腺のマッサージをする、お口、舌の体操をする
4.お口の渇きをおさえる保湿ジェル、洗口剤、保湿スプレーなどを使用する。
5.唾液を出やすくするお薬の内服などです。